FrontPage > FlightGearマニュアル > 第2章
このドキュメントは http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstartch2.html の日本語訳です。
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FlightGear を実行するにはバイナリファイルをインストールする必要があります。 インストールが終わったら、追加のシーナリー (風景) データや航空機データもお好みに応じてインストールしてください。
以下のプラットフォームに対しては、最新のリリースに対するコンパイル済みバイナリが用意されています。
次のサイトに行き、記載されている指示に従ってください。
訳)FlightGearのダウンロード (日本語)
FlightGear で入手できる詳細なシーナリーは世界中をカバーしているので、ヒマラヤ山脈からカンザスの農村部までどこにでも飛んでいくことができます。 FlightGear のベースパッケージにはサンフランシスコ周辺の狭いエリアのシーナリーしか含まれていないため、他のどこかに飛んでいくためには追加シーナリーをダウンロードする必要があります。
シーナリーは、10×10度の区画ごとに1つの圧縮アーカイブ (tarball) にまとめてられています。 各 tarball には、たとえば w130n50.tgz のように、その10×10度の区画が存在する場所 (訳注: その区画の左下隅の緯度・経度) にちなんだ名前がつけられています。
クリッカブル・マップからシーナリーをダウンロードすることができます。
訳)シーナリーのダウンロード (日本語)
別の方法として、全世界の完全なシーナリーセットを購入することで FlightGear を援助することができます。
tarball を自分のコンピュータにダウンロードしたら、FlightGear のインストール場所にある Scenery ディレクトリを探してください。
c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery
/usr/local/share/FlightGear/data/Scenery
/Applications/FlightGear.app/Contents/Resources/data/Scenery
シーナリーをインストールするには、Scenery ディレクトリに tarball を展開してください。 大半のオペレーティングシステムは tarball を展開するツールを提供しています。 tarball を展開できない場合、7-zip (http://www.7-zip.org/) などの解凍ツールをインストールしてください。
tarball の中身の 958402.gz のように数字のついたシーナリーファイルは解凍しないでください。 FlightGear が自分でフライト中にこれをやってくれます。
tarball を展開すると、Terrain と Objects ディレクトリに新しいサブディレクトリが追加され、その中に新しいシーナリーがインストールされます。
訳注: Windowsの場合は、同梱ソフトの Install & Uninstall Scenery (fgadmin.exe) を使うと、 自動的に tarball を展開してくれます。 詳しくは Win版クイックスタート(インストール編) をご覧ください。-toshi
新しいシーナリーを使用するには、新しいシーナリーにある空港をスタート地点として選択するだけです。 ただし、FlightGear Launcher を使っている場合は、空港を選択する前に Refresh ボタンを押す必要があります。
Windows Vista、もしくはWinsows 7 を使っている場合、Windows が、ダウンロードしたシーナリー (および航空機) をユーザの Virtual Store フォルダにインストールしてしまうことがあります。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\VirtualStore\Program Files\FlightGear\Scenery
このようになった場合、Terrain と Objects ディレクトリを、FlightGear の本当の Scenery ディレクトリ (上述) に手動でコピーする必要があります。
Mac OS X の場合、ダウンロードしたシーナリーや機体データをGUIランチャーからインストールすることが出来ます。 拡張機能 >> その他 のタブから データをインストール というボタンを押すとファイルブラウザウインドウが開きます。 シーナリーデータファイルを一つ以上選ぶと、/Applications/FlightGear.app/Contents/Resources/data/Scenery にシーナリーがインストールされます。 対応しているシーナリーデータの形式は、zip、tar.gz、tgz、tar、そして展開済みフォルダです。 何らかの理由によってGUIランチャーからのインストールがうまくいかなくても、別の方法でインストールすることが出来ます。 「その他」タブの中の「Open data folder」ボタンを押すと、Finder のウィンドウで data フォルダを開く事が出来ます。 data フォルダにある data/Aircraft フォルダに機体のフォルダを (あるいは、data/Scenery フォルダにシーナリーのフォルダを) ドラッグすれば完了です。
ダウンロードしたシーナリーをコア・インストール部分とは別の場所に保存したい場合は、環境変数 FG_SCENERY を設定することで実現できます。
これは FlightGear がシーナリー・ファイルを探す場所になります。 ディレクトリのリストからなり、書かれた順に検索が行われます。 ディレクトリの区切り文字は、Unix (Mac OS X を含む) では ":"、Windows では ";" になります。
たとえば、Linux で環境変数 FG_SCENERY を以下のように設定すると、
/home/joebloggs/WorldScenery:/usr/local/share/Flightgear/data/Scenery
まず最初に /home/joebloggs/WorldScenery にあるシーナリーを検索し、次に /usr/local/share/Flightgear/data/Scenery を見に行きます。
Windows で環境変数 FG_SCENERY を以下のように設定すると、
c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery;c:\data\WorldScenery
まず最初に c:\Program Files\FlightGear\data\Sceneryを検索し、次に c:\data\WorldSceneryを見にいきます。
様々なプラットフォームにおける環境変数の設定方法に関しては、このドキュメントでは割愛します。
FlightGear には TerraSync と呼ばれるツールが付属しており、インターネットにマシンを常時接続している場合は、飛行しながらにしてシーナリーを取得することができます。 TerraSync 専用の空の作業ディレクトリを作成し、ユーザが書き込み可能な状態にして、(先ほど説明したように) 変数 FG_SCENERY を使って FlightGear にこのディレクトリを指示してください。 インストール済みのシーナリーディレクトリの中に TerraSync がシーナリーをダウンロードしないようにしてください。
FlightGear の現在位置は 'Atlas' プロトコルを通じて TerraSync に送り込まれますので、次のコマンドラインパラメータをつけて FlightGear を呼び出してください。
--atlas=socket,out,1,localhost,5505,udp
TerraSync には、ポート番号と該当ディレクトリの情報を伝えてください。
terrasync -p 5505 -S -d /usr/local/share/TerraSync
Mac OS X と Windows では、GUI ランチャーの "Download scenery on the fly" にチェックを入れると、TerraSync が自機の周辺のシーナリーを自動的にダウンロードしますので、atlas オプションや FG_SCENERY を指定する必要は一切ありません。
全く新しい区域で初めて起動する時は鶏と卵の問題が生じます。 FlightGear は、そのシーナリーが既にそこにある、と予期しているのですが、また取得し終わっていないかもしれません。 そのため、TerraSync によるダウンロードが追いついたら FlightGear をいったん終了し、再起動することをお勧めします。
注意点として、(推奨するコマンドラインスイッチ"-S"をつけて呼び出した場合に) TerraSync は Subversion プロトコルを介して HTTP 越しにシーナリーをダウンロードしようとします。 そのため、Internet アクセスに HTTP プロキシを設定をしている場合は、Subversion クライアント "libsvn" の プロキシ設定方法を確認してください。 Mac OS X 10.5 を使用している場合、svn が使用可能なら、GUI ランチャーは自動的に -S オプションをつけます。
TerraSync の大きな利点の一つは、FlightGear World (Custom) Scenery Project から、最新かつ素晴らしいシーナリーを常に取得出来ることです。 そのため、大抵は FlightGear リリースに同調して行われる広範囲な World Scenery リリースとは無関係に、差分アップデートを入手することが可能になります。
もし独自のシーナリーを作ることに興味がある場合は、FlightGear 用のシーナリー作成ツールである TerraGear をご覧下さい。
TerraGear ツールチェーンはとても活発にメンテナンスされており、ソースツリーは FlightGear landuse data Mapserver に併設されています。
FlightGear のベースパッケージには、数ある FlightGear 用の航空機のほんの一部しか同梱していません。 スピットファイアー (Spitfire) のような第二次大戦機からボーイング 747 のような旅客機まで、開発者たちは幅広い航空機を作成しています。
航空機のダウンロード先は以下のとおりです。
http://www.flightgear.org/Downloads/aircraft-2.0.0/ (英語) (訳注: リンク先修正)
ダウンロードしたファイルは単純に、インストールディレクトリの data/Aircraft サブディレクトリの中に解凍してください。 ダウンロードした航空機のファイルは .zip ファイルです。 解凍に成功すると、data/Aircraft ディレクトリに、その航空機の入った新しいサブディレクトリが作成されます。 次に FlightGear を起動すると、新しい航空機が利用可能になっています。
Mac OS X では、2.1.2節に書かれているように、ダウンロードした航空機のファイルを GUI ランチャーを使ってインストールすることが出来ます。
前述したほとんどのパッケージには 完全な FlightGear ドキュメント一式が含まれています。 その中にある The FlightGear Manual の PDF 版は、以下からダウンロードできる Adobe Reader を使ってきれいに印刷することができます。
http://www.adobe.com/products/acrobat/readstep2.html (訳注: リンク先修正)
さらに、正常にインストールされていれば、FlightGear の help メニューの項目から html バージョンを見ることもできます。
その上、ソースコードに含まれる docs-mini ディレクトリには、特定の問題に対する数々のアイデアや解決法が含まれています。 これらはまた、FlightGear をより深く理解するために適した読み物でもあります。
編集メモ